2021.8.8みことばの光
先週の祈祷会は「聖書に聴く」。列王記第一11章を読んで教えられたことを分ち合いました。列王記第一の1-11章はソロモンの治世。10章までは地上の王国として空前絶後の繁栄を与えられた様子が描かれていましたが11章はソロモンの罪による堕落、神による懲らしめの始まりです。
700人の妻と300人の側女を「愛して離れなかった」(11:2)ソロモンは、「年をとったとき」その妻たちにより心をほかの神々に向けさせられ、彼の心は父ダビデと違い、主と一つでなくなってしまいました。罪を犯しても即座に悔い改めて神に立ち返ったダビデと、息子ソロモンの違いが浮き彫りになります。ソロモンのような知恵ある王でも、愚かな偶像礼拝のあやまちを犯したときには神の怒りを受けたのでした。それは心が主から離れる罪でした。主は二度も彼に現れ、命令を確認しましたが、ソロモンの悔い改めは記されていません。主の正しいさばきとして王国は引き裂かれることとなります。王の罪は王個人が罰を受けることに終わりません。しかしまた主はダビデに免じていくらか罰を軽くされました。主はダビデと取り交わした契約に忠実な方でした。分裂はソロモンの息子の時代から始まり、また一つの部族はソロモンの子孫に残されました。後の南ユダ王国のことです。そしてユダ部族は救い主の登場を備えることになります。
イスラエルを懲らしめるために、南ではエドム人ハダドが、北ではエリヤダの子レゾンが登場します。神の民が道をそれる時に、懲らしめて罪を教え、民の道を正そうとされるのは神様の御手のわざです。国内ではソロモンの信頼する家来ヤロブアムがイスラエルの十部族を率いる北イスラエル王国、分裂王国時代の始まりとなります。
ヤロブアムは預言者アヒヤによって十部族の王として召されます。38節には従えば祝福の約束も与えられていました。しかし12章以降偶像礼拝の罪を犯し、北イスラエル王国は最終的には南ユダ王国よりも先に滅ぶことになります。
真の神から離れた神の民、神の国が懲らしめを受けたことを学ぶ時に、私たちの信じる神様は、真の神ならぬ神を拝む偶像礼拝を憎む神であることを教えられます。悪を行えば、災いを身に招くのです。神を恐れて正しい道を歩むものとならせていただきましょう。