2025.6.29みことばの光
先週の祈祷会もエジプトのハレル、詩篇116篇を学びました。この詩篇は牧師の大好きなロックバンド"U2"のボーカリスト、ボノがコンサートのクライマックスで12-14節を朗読している動画を見ることができます。(YouTubeで"U2 詩篇116"と検索すると見ることができます。)熱烈な個人的な感謝の詩篇。しかし詩篇の結びは、感謝のいけにえを「御民すべての目の前で。主の家の大庭で。エルサレムのただ中で。」と公的な礼拝に進みます。コンサートは礼拝ではありませんが、この詩篇が朗読されると、会場は礼拝堂のようになると言われています。彼はカトリックとプロテスタントの対立するアイルランドで生まれ育ち、聖書をよく読むクリスチャンとして成長し今日に至っています。多くのポピュラー音楽家は、クリスチャンであっても信仰を表明することはしませんが、彼は率直に信仰を語る稀有なシンガーです。選んだ詩篇も全150篇の中で極め付けの感謝の詩篇と言えるでしょう。
1節「私は主を愛している。」主なる神様に対するあからさまな愛の告白です。神を愛することは信仰者の第一の務めですが、このような率直な言葉はなかなか見つからないものです。この詩篇が如何に特別な信仰告白か、伝わってきます。理由は「主が私の声、願いを聞いてくださるから。私は生きているかぎり主を呼び求める。」主に対する信頼は、主の名を呼び続ける信仰の行動にまっすぐに結びつきます。私たちは「主を呼び求める」者はみな救われる、と、使徒2章から学びました。イエス様が私たちの罪を贖い、死に勝利して、天に昇り、聖霊を信じる者すべてに、豊かに送ってくださっているからです。詩篇116篇の詩人は、キリストの救いが成就するはるか以前に、個人的な体験を通して、主の名を呼ぶ者が救われるということを確信し、熱烈な詩篇をしたためたのでした。8節には救いとは何かが示されています。「あなたは私のたましいを死から、私の目を涙から、私の足をつまずきから救い出してくださいました。」私たちを救ってくださる神様の救いは霊的であり、現実的であり、すべての悲しみに対する慰めを与えるものです。私たちはこの神のもとにまことの安息を見出すのです。(7節)