2025.11.16 みことばの光
詩篇120篇は都上りの歌の第一篇です。古来ユダヤの民が都エルサレムを目指して巡礼した巡礼歌。そのスタートが120篇ということになります。そこにあるのは『違和感』です。
7節、私が平和をーと語りかければ、彼らは戦いを求めるのだ。私たちが求めているのは平和、それなのに、平和を共に求める人が少ない、そのような世界にあって、神の民は違和感を感じていました。そして今日の私たちは罪の世を出て、神の都を目指して歩む巡礼者のような存在なのです。周囲の人々が平和を理解しないからといって驚くには当たらないのです。人間の罪の性質は、常に争い、戦い、他者を傷つけ、他者を打ち負かすことでしか、自分の平和を実現することができないような罪深い性質だったのです。
信仰者を攻撃する偽りの唇、欺きの舌があります。しかし信仰者は無力ではありません。「おまえに何が加えられるだろうか。勇士の鋭い矢、そしてえにしだの炭火だ。」神の言葉を心に蓄えるなら、悪者の心に、心打ち負かされない反論を、心に持つことができます。正義の戦いのために、心にみことばの矢を蓄え、用いましょう。
5節、メシェクとケダルは非常に遠い地の象徴です。信仰者なる旅人は、天の都を目指す旅路を歩み始めたばかり、行き先は遠いのです。しかし、旅立つことが大切です。そしてこのような巡礼の旅はやがて天の都に必ず辿り着くことになるのです。