2025.11.30 みことばの光

 
私たちは巡礼歌、詩篇、都上りの歌を学んでいます。先週は122篇、巡礼者たちはいよいよエルサレムの都に到着し、喜びの時を迎えています。1節「さあ主の家に行こう」とは、いよいよ聖所に進み出る時が来た、信仰を共にする人々の礼拝に出かける喜び勇む声が聞こえてくる様子です。日曜日の朝に家族で一緒に教会に向かう人などは、同じような会話を日常的に経験しているのではないでしょうか。
「献金は持った?」「急がないと遅れるよ!」などなど。またキャンプでは「さあ、ゴスペルタイムだよ!」などと声を掛け合ってチャペルに集合したりするものです。賛美タイムがもう始まっているかもしれません。大切なのは、そんな声を聞いた詩人の心に喜びが湧いて来たこと。そうです。礼拝は喜びの時なのです。
2節、詩人は都に呼びかけます。「エルサレムよ」そして都の姿を眺めます。「それは一つによくまとまった都として建てられている。」美しいエルサレムの都の姿の背後に、霊的なまとまりを見ているのです。4節「多くの部族、主の部族が上って来る。」かつてイスラエルは12部族からなる連合共同体として、エルサレム詣でが行われていました。それぞれに異なる相続地を割り当てられ、神の前での役割分担がありました。均一な集団ではなく、多様性を包含した様々な人々からなる全体が神の民です。このことは主イエス・キリストの救いによって益々現実のものとなりました。イスラエル・ユダヤの人だけが救いに与るのでなく、世界中の誰であっても、イエスを信じる信仰によって神の民とされる日が到来したのです。かつてのエルサレムは、新しい神の民にとっては教会のことです。4節は礼拝の第一の目的を示しています。「主の御名に感謝するために」。イエス様は私たちの救いを成し遂げてくださいました。礼拝の第一の目的は救いを成し遂げてくださった主の御名に感謝して主を賛美することなのです。