2023.11.5みことばの光


 11月3日(金)は『教会とは何か?教会政治について?』と題して新潟山形宣教区・役員研修会が行われ、松永堡智先生よりZoomによる講演をしていただきました。
 まず「教会とは何か」ということで、先生は"エクレシア"という言葉の定義から、教会は「神によって召し出された者の集い」であると教えてくださいました。当然のことですが、私たちがその他の様々な人間のグループと異なるのは「神によって召し出された者」である点です。そのことを自覚することが大切です。神によって召し出された者であるということは、教会の目的が神のご計画の中に位置付けられることを意味しています。私たちは神様のご計画を知り、その中で自分の役割を自覚し、務めを果たす必要があります。
 また先生は旧約聖書を代表する教えとしてアブラハム契約を取り上げられ、この契約がエレミヤ書31章31節の言葉を転換点とし、新約聖書の「新しい契約」につながっていることを教えてくださいました。創世記12章2節にはアブラハム契約が記されています。主は主の招きに応じて約束の地を目指すアブラハムに、「あなたを大いなる国民とし、あなたを祝福する」と言われました。それで旧約聖書の神の民はアブラハムの子孫として主の祝福の約束の中に入れられるわけですが、エレミヤは、イスラエルがこの契約に不忠実だったため、新しい契約が必要となる時代の到来を予告したのです。そして主イエスが来られ、十字架の贖いによって新しい契約を締結したのでした。マタイの福音書26章28節で主イエスは「これは多くの人のために、罪の赦しのために流されるわたしの契約の血です」と言われました。イエスさまが十字架で血を流し、罪の贖いを成し遂げてくださったので、その十字架を信じる者が神の民とされる新しい契約に入れられて、罪の赦しを受け、神と共に生きる民となる、これが新しい契約です。
 新しい契約に入れられた私たちは、新しい神の民として神様の御心の内を歩むことが求められます。新約聖書には様々な命令が記されていますが、中でも重要な命令の一つはマタイの福音書28章19節「あらゆる国の人々を弟子としなさい」です。私たちは主イエスの弟子となるために、神によって召し出されたのであり、また、すべての人を主イエスの弟子とするために、教会に集い、それぞれの場に遣わされているということでもあります。私たちの目指すのは「キリストの姿」、その中でも「しもべ(謙遜)」として仕えたキリストの姿を思い起こしましょう、と先生は述べておられました。