20.9.6みことばの光
「わたしは彼らを、囲いの中の羊のように、牧場の中の群れのように、一つに集める。」
ミカ2:12
先週の祈祷会は「聖書に聴く」。ミカ書2章を読んで教えられたことを分かち合いました。ミカの出身地はペリシテと国境を接する田舎町モレシェテ。名前の意味は「誰が主のようであろうか」。活動した時期はヨタム、アハズ、ヒゼキヤ王の時代。イザヤと同時代人です。預言書の分量は7章。66章を記したイザヤのおよそ9分の1。しかし中身はイザヤに勝るとも劣らない優れた文体の預言詩となっており、5:2のメシア預言は有名です。救い主の誕生は小さな町ベツレヘムであるとの預言の言葉はクリスマスのシーズンによく朗読されます。
2章はサマリア、エルサレムへの警告を告げる1章の続きです。1節、朝は希望の時間帯ですが、悪者もまた朝から悪を実行する。そのために夜通し不法を謀り、自分の力により頼んで、人の家を、相続地をゆすり取る。かつて満州事変を契機に、大陸入植、外国人の土地を侵略し、住民を虐げた日本の歴史はまさにここに記された通りではないかとの指摘がありました。
3節、それゆえ、主はこう言われる。「見よ。わたしはこういう氏族に、わざわいを下そうと考えている。そこからあなたがたは頭をもたげることもできず、胸をはって歩くこともできなくなる。それは、わざわいの時だから。」敗戦を終戦と言い換えるような私たちは、歴史の反省に本当に立脚しているといえるのでしょうか。4節には荒らされた土地に住みながら、災いがもたらされた理由に気づかないものの姿が描かれています。しかし12節以降、信じる者に残される主の恵みも約束されていたのでした。主が必ず呼び集めてくださるイスラエルの残りの者とは、信仰による神の民のことです。へりくだって神により頼む者とならせていただきましょう。