20.7.5みことばの光
祈祷会2020年7月2日(木)『聖書に聴く』エゼキエル書30章
エジプトに関する主のことばが続いていますが、30章1節には日付がありません。29章1節より、第一次バビロン捕囚の後の第10年10月12日から、30章20節、第11年1月7日の間のことばと推測されます。第11年はゼデキヤ王の最後の年ですから、いよいよ南ユダ王国が滅びようとするその時、イスラエルに終わりの日が訪れるだけでなく、エジプトにも「主の日」(さばきの日)が訪れることを、主はエゼキエルに託して語らせたのでした。
章の前半は例えば2節「神である主はこう言われる」あるいは6節「ー主はこう言われるー」のような定型句によって四つの部分から成り立っています。(2-5,6-9,10-12,13-19)また8節、19節、26節には、エゼキエル書全体に見られる定型句「彼らは、わたしが主であることを知る。」という言葉も用いられています。
エジプトは創世記の昔以来、オリエント世界の大国として知られ、神の民もそこで養われることを、度々経験しました。そしてイスラエル王国末期、アッシリアやバビロニアが台頭する時代に、神の民はエジプトの勢力に期待をかけたのですが、これは間違いであることを預言者たちは指摘したのです。エジプトが敗北し、バビロンのネブカドネツァルが勝利する日が、刻一刻と近づいていました。今日もまた国際情勢の中で台頭する国家、後退する国家がありますが、すべてを支配しておられるのはまことの神であるということを知り、日本の国が神の御前によしとされる道を選びとることができるよう、祈るものとならせていただきましょう。