20.4.5みことばの光


 教会の暦は今日から主の十字架を覚える受難週に入る。父なる神様が私たち人間を救おうとして御子イエス・キリストを遣わされ、贖いのみわざは成し遂げられた。
 四つの福音書はそれぞれの視点でイエス様を描いているが、十字架はどの福音書も詳細に記し、これが他のどの出来事にもまして重要であったことを告げている。
 19章1節から、イエス様はピラトの尋問を受ける。ピラトはイエス様に罪を見出さなかったが、ユダヤ人たちはピラトに十字架刑を決断させる。刑の執行はユダヤ人たちに許されておらず、しかし、ユダヤ人たちは、カエサルを自分たちの王としてイエス様を完全に拒絶したのである。罪状は三ヶ国語で「ユダヤ人の王、ナザレ人イエス」と記された。ピラトはここではユダヤ人たちの要求を拒絶した。イエス様は十字架上から母マリアをヨハネに託す。信仰による家族的共同体の始まりだった。
 その後イエス様は「わたしは渇く」と言い、ローマの兵士たちが酸いぶどう酒を飲ませると、イエス様は「完了した」と言われて、父なる神様に霊をお返しになられた。
 イエス様が十字架の上で刑を受け、まことの過越の犠牲の小羊として、血を流し、苦しみを受けられたので、私たちの罪の贖い、清めと赦しが成し遂げられたのである。
 神の御子イエス・キリストが、私たちの身代わりとなって罰を受けてくださったので、私たちは、信じるだけで罪赦され、神の子として新しく生きるいのちを与えられた。何にも代えがたい恵みを心から感謝し新しく生きるものとならせていただこう。