20.7.12みことばの光


祈祷会2020年7月9日(木)『イザヤ書を味わう』第三章人間の顔が見える読み方
 
1初期預言
@イザヤの人となり 四代の王の時代にわたって活躍。父アモツについて詳細は不明。名は「主は救い」を意味する。王宮に出入りする身分の高い預言者。内容から、歴史家、教養人、思想家と言える。

Aイスラエル王国の経緯 ダビデの時に統一王国が出現。ソロモンの時に超大国となるが、彼の死後南北に分裂。イザヤの活動する南ユダ王国はエルサレムを中心とする二部族の小さな地域。

Bイザヤが活動を開始する時の王ウジヤ(アザルヤ)は暗殺されたアマツヤの息子、16歳で即位、52年統治。長所は家来ゼカリヤの助けによってユダを繁栄に導いたこと。短所は晩年の高ぶり。祭司職を行おうとし、病いにかかり、息子ヨタムが摂政となる。この時期にイザヤの活動1?5章、が始まる。6章は再召命。

C当時の宗教的腐敗、社会的混乱状況 1?5章にイザヤの活動開始当時の宗教的腐敗、社会的混乱の状況を読み取ることができる。南ユダ王国はウジヤの時代に経済的に軍事的に力をつけておきながら、信仰は上辺だけ。現代の私たちの遭遇している状況と大変似通っている。「おまえの君主たちは強情者、盗人の仲間。みな賄賂を愛し、報酬を追い求める。みなしごを正しくさばかず、やもめの訴えも彼らには届かない。」(1:23)しかし、預言の言葉は悪の横行にうんざりするだけに終わらない。世をさばかれる主がおられることをイザヤは繰り返し告げていた。
 「その日には、人間の高ぶりはかがめられ、人々の思い上がりは低くされ、主おひとりだけが高く上げられる。偽りの神々はことごとく消え失せる。」(2:17、18)