20.8.9みことばの光
今週の祈祷会は”聖書に聴く”、聖書日課のホセア書5章を読んで、教えられたことを分かち合いました。ホセアはイザヤやミカと同時期の預言者で、主に北イスラエル王国の滅亡を預言し、罪に対する警告を与え、しかし、罪にもかかわらずなおもイスラエルを愛しておられる主なる神様の愛を伝える預言者でした。
1章と3章に驚くべき命令が記されています。「姦淫の女と姦淫の子らを引き取れ。」(1:2)「再び行って、夫に愛されていながら姦通している女を愛しなさい。」(3:1)預言には行為預言と呼ばれる預言があり、預言者が具体的な行動をもって神の言葉を人々に伝えます。しかし「姦淫の女を妻とし、愛せ」という命令は他のどんな行為預言よりも、ホセアの人生に困難と重荷、恥を背負わせることとなったでしょう。しかしそこに神様のメッセージがありました。イスラエルの主なる神様こそ、神様を裏切り、背信を続けているイスラエルの民に対して、あわれみ深い愛を示し続けられたからです。ホセアは、不誠実な妻を愛する具体的な行動を通して、神の民を愛し続ける神の愛を、思い巡らし実感しつつ、伝えることになったのです。
5章は三層の人々に呼び掛けられています。祭司たちは礼拝所で宗教を司る人々。イスラエルの家とは民全体。王の家は王と王家、さらに宮廷で仕える人々。3節、主は彼らの罪をよく知っていました。しかし4節、彼らは神に帰ろうとせず、主を知ろうともしない。6節、主を訪ね求めるが、見つけることはない、というのは、イスラエルの神への礼拝を行なっている一方で、他の神々に依り頼む偶像礼拝、不誠実があったということです。エフライムとはヤロブアム一世以来の北イスラエルのことです。まことの神にのみ信頼する聖い信仰が失われ、紀元前722年に首都サマリアは陥落。滅亡することとなりました。